インターネットが普及した現代ではサーバーが日々サイバー攻撃に曝されています。
米国株式市場のサイバーセキュリティセクターに投資できるETFの比較です。
ティッカー | ETF名称 | 経費率 | 組入銘柄数 | 連動インデックス |
---|---|---|---|---|
CIBR | First Trust Nasdaq Cybersecurity ETF | 0.59 % | 29 | Nasdaq CTA Cybersecurity Index |
HACK | Amplify Cyber Security ETF | 0.6 % | 24 | Nasdaq ISE Cyber Security Select Index |
IHAK | iShares Cybersecurity and Tech ETF | 0.45 % | 40 | NYSE FactSet Global Cyber Security Index |
各指数の2024年のパフォーマンス
HACK>CIBR>>IHAK

IHAKが連動するNYSE FactSet Global Cyber Security Indexが他の2つのよりアンダーパフォームする結果になっています。
HACKとIHAKの組入銘柄を比べてみると、IHAKは米国以外の企業への投資比率がやや高めです。
日本のトレンドマイクロへの投資比率はHACKが2.8%なのに対してIHAKは4.1%となっています。
IHAKはサイバーセキュリティだけでなくテクノロジーセクターへも投資を行うのが特徴です。
IHAKは”グローバル”
IHAKだけはベンチマーク指数がグローバルを謳っています。したがって、米国だけでなく世界中のサイバーセキュリティ企業を組み入れる傾向が強いです。
CIBR・HACKはS&P 500やNASDAQ 100を上回っている
直近ではS&P 500の方が優れているものの、過去5年間では、CIBRとHACKのリターンはS&P 500とNASDAQ 100を上回っています。
サイバーセキュリティは関心が高いセクターであり、景気による影響は比較的小さめです。
筆者の印象では・・・
個人的にはCIBR(First Trust Nasdaq Cybersecurity ETF)の方がサイバーセキュリティ企業にしっかり投資できる印象があります。
CIBRはインドのインフォシスを組み入れていたり、クラウドストライクへの投資比率もHACKより高かったりする点がそう感じる理由です。
一方、HACKにはノースロップ・グラマンが組み入れられています。ノースロップ・グラマンは航空・軍事・防衛などに強い企業です。サイバーセキュリティに関しても、個人や企業を守るサイバーセキュリティというよりは国や軍というより大規模な意味でのサイバーセキュリティと考えるべきでしょう。
ただし、リターンでは構成銘柄数が少ないHACKが最も大きいです。
経費率(信託報酬)が高めだが・・・
米国のETFの中では経費率が0.4%~0.6%と高めです。
ただし、日本の投資信託で海外のサイバーセキュリティ企業に投資しようとすると、1%どころから2%近い信託報酬を支払わなければなりません。
NASDAQ 100にも含まれる重複銘柄
サイバーセキュリティETFの長所としてはエヌビディアやアップル、マイクロソフトなどは含まないことです。
これにより、FANG+のような投資信託を買っている人でも銘柄の重複が少なく、分散投資が可能となります。
コメント