- 三菱UFJ−eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド
この2つの投資信託の違いについて解説します。
eMAXIS Slim 全世界株式 オールカントリー | SBI 全世界株式 インデックスファンド | |
---|---|---|
連動インデックス | MSCI ACWI Index | FTSE Global All Cap Index |
小型株 | 含まない | 含む |
構成銘柄の数 | 約2600 | 約10000 |
銘柄見直し | 四半期ごと | 半年ごと |
連動するインデックスの違い
同じ「全世界株式」でも連動する指数が異なります。
eMAXIS Slim 全世界株式はMSCI ACWI インデックスに連動。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドはFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動。
2つの指数はいずれも全世界の株式市場を対象としています。
2つの指数の違いは「小型株」と構成銘柄の数
MSCI ACWI インデックスは大型株と中型株が対象
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスは大型株・中型株・小型株全てが対象
つまり、eMAXIS Slim 全世界株式には小型株は含まれていません。
これにより、構成銘柄の数も大きく異なります。
MSCI ACWI インデックスは約2600の企業で構成されている
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスは約10000の企業で構成されている
したがって、eMAXIS Slim 全世界株式は全世界のより少ない企業に投資対象を絞っています。
一方で、SBI・全世界株式インデックス・ファンドはより幅広い企業に投資しています。
2024年末時点における上位10銘柄へのウェイトの違い
銘柄 | MSCI ACWI | FTSE All Cap |
---|---|---|
アップル | 4.91 % | 4.14 % |
エヌビディア | 4.25 % | 3.63 % |
マイクロソフト | 3.84 % | 3.62 % |
アマゾン | 2.67 % | 2.38 % |
メタ・プラットフォームズ | 1.65 % | 1.48 % |
テスラ | 1.50 % | 1.30 % |
アルファベット A | 1.43 % | 1.29 % |
ブロードコム | 1.33 % | 1.22 % |
アルファベット C | 1.24 % | 1.07 % |
TSMC | 1.04 % | 0.91 % |
合計 | 23.86 % | 21.03 % |
MSCI ACWI インデックスに連動するeMAXIS Slim 全世界株式は、大手10社への投資比重が、合計で2%以上高くなっています。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスは小型株を含んでいるため、より多くの銘柄で構成していることもあり、個々の企業への投資比率はわずかに低くなります。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドはVTI+SPDW+SPEM
SBI・全世界株式インデックス・ファンドは、米国ETFの
「バンガード トータル・ストック・マーケットETF」
「SPDR ポートフォリオ先進国株式(除く米国)ETF」
「SPDR ポートフォリオ 新興国株式 ETF」
この3つで構成されています。
要は、アメリカの3つのファンドに投資することで、SBI・全世界株式インデックス・ファンドの資産が形成されているということになります。
それぞれのティッカーシンボルはVTI、SPDW、SPEMです。
投資割合は2022年時点でVTIが60%、SPDWが30%、SPEMが10%となっています。
どっちがいい?
トータルリターンの項目を見たら一目瞭然ですが
2024年だけで見ると、三菱UFJ−eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の方がリターンが大きくなっています。
先述のように、eMAXISのオルカンは米国の大手企業への投資比重がやや高く、これらの企業の株価は過去数年でかなりの高騰を見せました。エヌビディアやブロードコム、テスラ、TSMCなどがその筆頭です。これが理由でリターンも上回りました。
それだけでなく、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は信託報酬がわずか0.05775%以内となっています。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドの信託報酬は0.1022%程度となっているため、倍近いコストがかかります。
この2つのファンドで比べた場合、「どうしても小型株に投資したい」という人以外は、三菱UFJ−eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をオススメします。
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